新規顧客開拓のために営業メールを実施する方は多いでしょう。営業メールが読み手に与える印象は、内容次第で大きく異なります。単にメールの送数を多くすればよいというものではなく、きちんと相手から好印象をもたれるような魅力的な文章を作ることが大切です。そこで今回は、新規顧客開拓の際に使える営業メールを紹介していきます。
CONTENTS
営業メールの基本構成
新規顧客獲得のための営業メールの基本構成としては、まず「何のために送ったのか」という目的を「見出し」に簡潔に記載します。そして、本文に相手の企業名や役職、担当者名などの「宛先」を記載します。
次に「拝啓」から始まる冒頭あいさつが続き、営業メールを送付している自社の企業名や担当者名などの自己紹介をします。次に、突然の連絡を詫びる「あいさつ文」を記載します。そして、ようやく営業メールの本題へと入ります。
最後に送付した相手に求めるアクションや自社が相手先に提供するサービスなどを記して「締めの文言」となります。このような基本構成を基に文章を組み立てることで、抜けや漏れの心配はないでしょう。
営業メールの基本例文
上記の基本構成をもとにした営業メールの例文を紹介します。
件名：新サービスのお知らせ（〇〇株式会社）
本文：
株式会社△△
△△部△△課△△長△△様
拝啓 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
弊社は〇〇で〇〇業を行っている〇〇株式会社と申します。
□□（ホームページやイベントなどの情報の入手先）で貴社のことを知り、メールを送付させていただきました。
〇〇（自社のアピールポイント）でトップシェアを誇る弊社は、
必ずや貴社のお役に立てるかと存じます。
弊社の詳細はホームページにも記載しておりますので、ご参考いただければ幸いです。
（URLの添付）
後日、改めて電話を差し上げたいと存じます。
強引な営業行為などは一切いたしませんので、お話だけでも聞いていただけると幸いです。
敬具
送付相手ごとの内容のポイント
新規顧客を獲得するためには、送る相手によって内容を変える必要があります。こちらでは、BtoB営業の場合とBtoC営業の場合のポイントを解説します。
BtoB営業の場合
BtoB向け営業メールの場合、メールを受け取った相手は勤務中の限られた時間内で内容をチェックしています。単なる興味だけでは最後まで読んでもらえないでしょう。
そのため、冒頭で相手の企業にとって必要性をアピールすることが大切です。序盤で読み手の心をつかむためには、営業メールを読むことでどのようなメリットを享受できるのか、端的に記載することが大切です。
あまりにも丁寧すぎるあいさつ文は、最後まで読み手の関心を引き付けることができない可能性があります。他社との差別化を図るタイトルや本文がポイントです。
BtoC営業の場合
BtoC向けの営業メールの場合、顧客の悩みや問題を解消するような内容が求められます。法人向けとは異なり、堅苦しいビジネスライクな定型文は好まれません。
「拝啓」から始まる定型的なあいさつ文も原則必要ありません。「私」や「弊社」などの売り手目線での主語ではなく「あなた」や「お客様」など、読み手目線でのカジュアルな文面を心がけましょう。親しみやすさを前面に出すことで、最後まで読んでもらえる可能性が高まります。
また、BtoB向けの営業メールでありがちな「〇〇のご案内」「〇〇サービスのご紹介」といった商品名やサービス名を入れた見出しは、BtoC向けにおいては適していません。売り込み文句として警戒されやすいため、気をつけましょう。
BtoB向け営業メールの例文
BtoB向け営業メールの例文を紹介します。
件名：中小企業でも優秀な人材が集まる秘訣を教えます！（〇〇株式会社）
本文：
株式会社△△
採用ご担当者様
「知名度が低いから優秀な人材を採ることができない」
中堅〜中小企業の採用担当者の方から、そんな声を耳にします。
しかし、人材採用実績□□名の弊社であれば、問題を解決できます。
（以下、自社のアピールポイントを記載）
BtoC向け営業メールの例文
BtoC向け営業メールの例文を紹介します。
件名：あなたは〇〇にお悩みではありませんか？
本文：
〇〇によって、悩みを抱えている方は少なくありません。
〇〇は、〜なことや〜なことの原因のひとつといわれています。
しかし、そのお悩みは△△（商品やサービス名）を使うことで、解消できる可能性があります。
その理由は（以下、事実や根拠を含めて商材の魅力をアピール）
反響率が上がる営業メールのポイント
営業メールの反響率をアップさせるためには、以下のポイントを押さえる必要があります。
開封したくなる件名をつける
新規の営業メールは、件名が重要です。件名次第では、開封してもらえるか、してもらえないかといった開封率が大きく異なります。
「ご相談」や「お願い」のように、一目で用件が伝わらないタイトルは避けましょう。具体的な数値や相手にとってのメリットを明確に記載することを心がけましょう。
また、名刺交換をしたことがある相手であれば、1対1のメールと思ってもらえるような件名をつけることで、開封されやすくなります。一方で、キャンペーン告知などの一斉送信する営業メールであれば、アピールポイントの誇張しすぎに注意しましょう。かえって開封されない可能性があります。
問い合わせの経緯を記載する
新規顧客開拓目的の営業メールでは、まず連絡した経緯を記載することで、相手の警戒心を解くことができます。たとえば「〇〇を拝見した」「〇〇のイベントにご参加いただいた」「〇〇の際にお名刺をいただいた」などのように、相手との関係性を明確にしましょう。
その上で、自己紹介を記載します。問い合わせの経緯を端的に記載することで、メールを受け取った相手が判断しやすくなります。
相手にとって有益な情報を盛り込む
自己紹介の次に、相手にとってのベネフィットを提示します。新規開拓の目的は、商品やサービスの売り込みですが、相手にとっての有益な情報や問題提起などを示すことで、最後まで目を通してもらえる可能性が高まります。
たとえば「〇〇でお困りではありませんか」「〇〇の課題を解消します」「作業工程を〇〇％削減できます」など、具体的な利益や問題解決策を提示するとよいでしょう。
ネクストアクションを明確にする
営業メールにおいては、相手に行ってほしいアクションを明確にすることが大切です。具体的なネクストアクションを提示することで、次へとつながりやすくなります。たとえば「興味をお持ちであれば、このメールにご返信ください」「下記URLからお申し込みください」など、メールの受け手に求める行動を記載しておきましょう。
また、メールの末尾には署名をつけることを忘れないようにしましょう。返信する前に会社情報をサイトで確認したいと思う方や電話をかけてくわしい話を聞きたいと考える方もいるため、氏名とメールアドレスだけでなく、電話番号や公式サイトのURLなども忘れずに記載しましょう。
まとめ
今回は、新規開拓時に使える営業メールの例文を紹介しました。営業メールはただ闇雲に送ればよいというものではなく、内容にこだわることが大切です。内容次第では、反響率に大きな差が生まれます。とくに「件名」は、開封率に大きく影響を及ぼす部分でもあるので、工夫するようにしましょう。初めは基本構成に沿って文章を作成し、反響次第でいろいろな文言や表現を試してみましょう。最初に作った文章を使いまわすのではなく、常にブラッシュアップすることが重要です。今回は、送付相手ごとに例文を紹介しました。まずは、例文を参考にして営業メールを作成してみるとよいでしょう。ぜひ本記事を参考にしてみてください。
